こんにちは、玉城領子です。

 

蒸し暑くなってきました。

湿気が多いので、少し歩くとジト~と汗が出ます。

体にこたえる暑さですね。

 

さてさて、今日の話題ですが、

「股関節を緩める」という事について話そうと思います。

何回か似たようなお話ししているので、

「わかってるって…」と思っている方もいらっしゃると思いますが、

勘違いされている方も多いので、聞いてください。

 

股関節を緩めるとは言いますが、

変形性股関節症のように関節が変形するというような、

股関節の骨に問題があれば緩めるのは無理がありますが、

そうでなければ、関節自体が硬いわけではありません。

 

股関節には、それを動かすためにいろいろな筋肉がついていて、

その筋肉の伸び縮みが悪いと、股関節が動きにくくなり、

股関節が硬い…という表現となっているのです。

 

股関節周りの筋肉が動く…とは、筋肉が伸びたり縮んだりすることです。

股関節に限らず関節を曲げると、

伸びている筋肉と、縮んでいる筋肉があるのがわかりますね。

 

股関節もこの動きが悪くなると、関節の動く幅が狭くなります。

俗にいうストレッチも、関節自体を軟らかくするのではなく、

筋肉を伸びやすくするためのものです。

 

前々回に開脚の話をしましたが、

開脚も股関節周りの筋肉が関係します。

しかし、

バレエやダンス、スポーツ等をしない人には、

180度開脚が出来なくても、

日常生活には何の支障もありません。

 

股関節の動きで大切なのは、

横の柔軟性ではなく、前後の柔軟性です。

これは、ヒトの体の構造や動きを研究するバイオメカニクスの専門家、

荒川裕志准教授もテレビでおっしゃっていたことです。

 

股関節を前後に動かせると、柔軟性がUPするのです。

 

足を前後に動かすための股関節の筋肉って、どの部分なのでしょうか・・・?。

 

股関節周りにはたくさんの筋肉があり、それぞれに役割を担っています。

その中で、前後の柔軟性に最も関係するのは、

腸腰筋大臀筋です。

 

292s1-2

参考:股関節に繋がっている筋肉 出典:LEE

 

股関節周りの筋肉の役割を復習すると以下のとおりとなります。

主に脚を動かす動作に関係します。

・屈曲(足を前に持ち上げる):大腰筋、腸骨筋、縫工筋、大腿直筋、恥骨筋

・伸展(足を後ろに持ち上げる):大殿筋、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋

・外転(足を外側に開く動き):中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋

・内転(足を内側に閉じる動き):大内転筋、短内転筋、長内転筋、薄筋、外閉鎖筋

・外旋(足を外側にねじる動き):梨状筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋

・内旋(足を内側にねじる動き):小殿筋、大腿筋膜張筋

 

・同じ股関節につながっているのですが、上記の中には出てこない「腸腰筋」とは?

腸腰筋のイラスト※着色あり

股関節に繋がっている筋肉の中で腸腰筋は、背骨から脚の付け根まで付着していて

背骨と脚の骨をつないでいる筋肉で、インナーマッスルの仲間です。

上体を曲げたり腿を上げたりする動作で使われます。

上半身と下半身をつないでいる筋肉なので、

「姿勢」にも大きく関わってきます。

 

私は前屈するときに、よくこの筋肉が攣っていました。

硬かったのでしょうね。

 

それに腸腰筋は、歩いている時は、

脚が後ろにある時に動いて(伸びて)います。

 

大臀筋は、ご存知の通り体の後ろにある、

お尻の大きな筋肉です。

歩いている時、脚が前にある時に動いて(伸びて)います。

 

股関節をやわらかく動かすには、この二つの筋肉がやわらかいと

とても楽に動けるのです。

 

ヨガで、アンジャネアーサナ「三日月のポーズ」というのがありますが、

これは大臀筋も腸腰筋も伸びて、ポーズが決まるととても気持ちがいいです。

ただ、かなり強度があるので、できる範囲で大丈夫です。

 

腸腰筋だけをやわらかくするなら、椅子を使っても伸ばせます。

1.椅子の右側によって浅く座ります。

2.右足の甲を床につけまま、右脚を後ろにのばします。

上半身が前に倒れないようにしましょう。

(できたら、左手で椅子の端をもって、

右手を上げて胸を天井に向け腸腰筋を伸ばします。)

3.椅子の左側に浅く座って、左脚も同ように伸ばします。

 

大臀筋も同じく椅子にすわったまま伸ばせます。

1.まず足が地面にしっかり着くように椅子に座って背筋を伸ばす。

2.次に片足を膝の上に乗せて「4の字」になるように組む。

上に乗せた足首は直角に、手は足を押さえつけるのではなく、軽く膝と足首に添える。

3.そのまま足の付け根から骨盤を前に倒していく。

この時、ウエストから倒れるとお尻の筋肉が伸びないので気を付けましょう。

4.反対側も同じようにする。

 

いかがですか、

柔軟性は、ないよりあるほうが体が楽に動きます。

ただ、変形性股関節症のあなたは、

過度なストレッチより、お風呂場でのマッサージを優先させてください。

とても気持ちがいいですよ。

 

諦めではなく、前向きに、

自分の痛みとも向き合ってください。

 

今日は、この辺で失礼します。

ここまで読んでいただき、

ありがとうございました。

 

では又次回…。

おやすみなさい。